南波日々人（声:KENN）は、新人としては異例の大抜擢で、宇宙飛行士ブライアン・J（声:大塚明夫）が搭乗する月面着陸ロケットのバックアップクルーに選ばれるも、自分の実力不足に悩んでいた。日々人に「つらくて楽しいこのチャンスを、存分に経験しろ」という言葉を残し、月に旅立ったブライアンは、地球着陸時に不慮の事故で命を落としてしまう。一方、兄の六太（声:平田広明）は、自動車会社のサラリーマンとして新車種の開発に携わっていた。幼い頃、宇宙飛行士になる夢を約束し、いまや夢を叶えて大成した弟とは対照的に、夢を諦め自動車会社で現実味のない夢物語ばかり語る六太は、会社から愛想を尽かされ片田舎への出向を命じられる。無力感に打ちひしがれる六太の脳裏に、幼い頃日々人と遊んだ記憶とともに、ある言葉が甦る...。