ココジカ

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お気に入りの一本との出合いを求めて! 角打ち(かくうち)入門

Vol.68 / 2017, 06

ユニークな「モダン角打ち」も増えている

都心ではしばらく前から「立ち飲みバー」が増え始めたのはご承知のことでしょう。手頃な値段で飲めること、気軽に誘いやすいこと、立ち飲みだと長居できないのでさっとお開きにできることなど、今流の"軽さ"が受けてすっかりポピュラーな業態となりましたね。そこからさらに、目的が純化して、魅力的なお酒を純粋にテイスティングする場としての「モダン角打ち」へと進化しつつあるようです。ユニークな2店舗を紹介します。

no.501

no.501

ワイン界にも「角打ち」が登場。2016年12月に外苑前にオープンした「no.501」は世界のビオロジック(有機農法)ワイン、ビオディナミ農法(※1)のワインなどの自然派ワインを集めた「世界一アートな酒屋」です。オーガニックにこだわるとワインは大量生産できないばかりか、大変なリスクを負うビジネスとなります。それでも取り組む作り手は冒険心溢れるアーティストであり、ワインは作品。ならば酒屋も、作品を飾るギャラリーにしたかったとオーナーの尾藤さんは語ります。

年間を通じて摂氏12度に維持されたワインセラーに"展示"されているワインの他、扱いは約450種類ほど。ワインのエチケットを眺めながら、直感で"ジャケ買い"するもよし、味の好みをソムリエに伝えて相談しながら選ぶもよし。年に数本しか入荷しない希少ワインも多いので、その時、その時のとびきりの1本との出合いを楽しんでみては。

セラーの奥にはまるで隠れ家のように、カウンターだけのダイニングバーがあります。13時から18時まではグラス単位で飲める「4種類のテイスティング」が用意されています。18時からは、自家製パテや農園直送の野菜を使ったビストロ風のつまみを楽しみながらさくっと1杯、あるいはボトルを酒屋の小売価格で楽しむのもOK(抜栓料はプラス2,000円均一)。レストランに行く前にウェイティングバー代わりに使ったり、逆に食事の後にパワフルな自然派ワインをじっくり味わいたいと訪れたり、お客様の使い方もさまざまです。

no.501

※1 ビオディナミ(bio-ynamic)...思想家R.シュタイナーが提唱した有機栽培農法の一種。月や惑星の運行に基づいた「農業カレンダー」にしたがって剪定や収穫などを行ったり、牛の角や水晶の粉など自然界由来の調合材を使用したりします。

店舗情報no.501

住所:渋谷区神宮前2-5-4 SEIZAN外苑1F
電話:03-6721-0510
営業時間:13:00-24:00
定休日:日曜
URL:http://bottle.tokyo/no501/

KURAND SAKE MARKET

KURAND SAKE MARKET

「日本酒100種類を飲み比べし放題、時間無制限、つまみの持ち込み自由」というユニークなシステムの日本酒専門店。1人一律3,000円(消費税別、1時間以内で退店する場合は1,000円キャッシュバックあり)という良心的な価格で、本来は蔵元まで出向かないと味わえないような、徹底管理された最良の状態の日本酒を、少しずつ多品種飲み比べできるのが特長です。

「業界の流通の都合などにより、地元にしか出回っていない、小規模な作り手による極上の日本酒が全国各地に隠れています。たくさん流通している有名な銘柄ばかり飲んでいてはもったいない。私たちはそんな小さな蔵元さんの日本酒を、どうしたら多くの方に飲んでもらえるかを一緒に考えて、みなさまにご紹介しています」とKURANDを経営するリカー・イノベーション(足立区)はお店のコンセプトを語ります。

店舗は、都内では池袋西口、上野、新宿三丁目、渋谷道玄坂の4つあります。イベントも定期開催しており、日本酒を作った蔵元さんと話ができる「蔵元飲み比べの会」が人気です。また会員制のネット販売も実施。超レアな日本酒が紹介されていて、注目です。

店舗情報KURAND SAKE MARKET SHIBUYA

住所:渋谷区道玄坂2-9-10松本ビル3階
電話:03-6455-0277
営業時間:平日17:00 - 23:00(22:45LO)土日12:00 - 16:00(15:30LO)17:00 - 23:00(22:45LO)
定休日:年中無休
http://kurand.jp/sakemarket/shibuya/

しばらく前から、地価の高い都心で立ち飲みバーが流行し始めたことは記憶に新しいと思いますが、角打ちという呼び方で戦前から全国各地に存在していたということは新しい発見でした。

品質が著しく向上し、よりおいしいお酒を楽しみたいという純化したニーズによって、「角打ち」もより魅力的なものへ進化しようとしているといえるのかも知れません。お気に入りの一店、お気に入りの一本を見つけに、みなさまも角打ちにトライしてみてはいかがでしょうか?

※掲載の情報は発行月時点の情報であり、現在とは異なる可能性があります。