ココジカ

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お店という“森”で育んだ、実直な味の良さ。
「Les Chanterelles」

Vol.34 / 2014, 08

閑静な代々木上原の一角にある、フランス料理店「Les Chanterelles(シャントレル)」。神宮前で人気を博した「ラルテミス」で約7年の間シェフを務めた、中田(なかだ)雄介さんが2011年にオープンしたお店です。一人ひとりの好みや、その日の気分に合わせた献立を提供したいとの思いから、店内は16席に限定。料理に懸けるひたむきな思いを、中田シェフにお伺いしました。

SUNWOOD CLUB MAIL MAGAZINE Vol.34

「元気と喜びを伝えられるような"温かい料理"を、お客さまの近くでつくりたい!」ーーそんな思いから、中田雄介シェフは「Les Chanterelles(シャントレル)」というお店をつくりました。

「シャントレルは、フランスでの修業時代に毎日のように採っていた、思い出深いキノコの名前。見た目は地味な食材ですが、味は抜群なんです」。
見た目の華やかさよりも、実直な味の良さを大切に。そんな中田シェフの思いが、お店の名前には込められています。

外観の土壁と植栽は、中田シェフが修行していたフランスのオーヴェルニュ地方の豊かな自然をイメージしたデザインに、店内には、森の木を思わせるような、落ち着いた色合いのシンプルな空間が広がります。特徴的なのは、目の前のオープンキッチンを見渡すことができる、木製のメインカウンター。シャントレルの食事は、椅子に掛け、当日のコース内容をシェフと話し合うことから始まります。

松ぼっくりの置かれたメインカウンター。
松ぼっくりの置かれたメインカウンター。オーヴェルニュ地方の森をイメージしたかのような演出です。
オープンキッチンになっている店内。
オープンキッチンになっている店内。
料理のつくり手の体温を感じながら食事ができます。

「常にお客さまと話しながら、一人ひとりに合った料理をつくるようにしています。苦手な食材や、料理のボリューム、その日の体調などに合わせてご相談していただければ。『自分の料理はこうだ!』と押し付けるのではなく、ボリュームや塩味の感覚、好き嫌いは変えてもいい要素だと思うんです。それを少し変えるだけで、お客さまは心地よく食事できるわけですから。料理の個性や表現は、それ以外の部分で出るものだと考えています」

タスマニアサーモンの瞬間燻製とモン・サン・ミッシェル産のムール貝を使った料理
タスマニアサーモンの瞬間燻製。サーモンをサクラの
チップを使って瞬間的に燻製にしています。
夏は、モン・サン・ミッシェル産のムール貝を使った料理もオススメ
夏は、モン・サン・ミッシェル産のムール貝を
使った料理もオススメです。
写真のピエブルー(ムラサキシメジ)のように、フランス産のきのこを仕入れている
写真のピエブルー(ムラサキシメジ)のように、フランス産のきのこを仕入れている同店。店舗の名前になっているシャントレルは、秋口から味わうことができます。

中田シェフの料理は「一口食べて『おいしい』と思えるような、わかりやすいシンプルな味」。その代名詞が"タスマニアサーモンの瞬間燻(くん)製"で、サクラの香りをまとわせた厚切りサーモンを季節の野菜と味わう一品です。これからの季節にオススメなのは、天然の鮎(あゆ)やムール貝、青カビのチーズを使ったロックフォールクリームソースなど。秋になると、店名の由来でもあるシャントレルなどのキノコ類が旬を迎えます。フランス産のシャントレルのほかにも、厳選した日本の食材を取り入れている同店。伝統的なフレンチのテクニックを用いながらもバターやクリームは多用せずに、あくまで素材に存在感を持たせた料理を提供しています。

「Les Chanterelles(シャントレル)」

【住所】
東京都渋谷区元代々木町24-1

【電話番号】
03-5465-0919

【開館時間】
ランチ  土日のみ=12:00~14:00(L.O)
ディナー 18:00~21:30(L.O)

【定休日】
月曜日

【ホームページ】
http://www.chanterelle.jp

【オススメ情報】
ワインはブルゴーニュ産を中心に150種類以上がそろっています。
料理に合わせたシェフのオススメも。

※掲載の情報は発行月時点の情報であり、現在とは異なる可能性があります。