ココジカ

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御朱印帳を片手に新橋、赤坂界隈を街歩き

Vol.71 / 2017, 09

ここ数年で、よく聞かれるようになった「御朱印(ごしゅいん)」ということば、皆さんご存知ですか?今回は運動不足の解消も兼ね、再開発目覚ましいビジネスの中心地である港区新橋から赤坂方面にかけて、御朱印帳を片手に散策してきました。

SUNWOOD CLUB MAIL MAGAZINE Vol.71

コラム:御朱印とは?

神社やお寺では、神職の方や住職さんにお願いすると「参拝した日付」「寺社名」「ご祭神またはご本尊」を墨書きして、印章を押印したものをいただけます。これが御朱印です。御朱印は、大抵は社務所、寺務所で「御朱印をお願いします」とお伝えすればいただけます。大きな寺社では御朱印を拝受するための場所として、「御朱印所」「納経所」が設けられています。 御朱印の起源には諸説ありますが、寺社に写経を納めた際の受付印であったとする説が有力です。現在では参拝した証としていただく人が増えています。

烏森神社

散策は、JR「新橋」駅 烏森口を出たところから始まります。 烏森の地は、江戸時代 江戸湾の砂丘で松林になっており、「枯州の森」、「空州の森」と呼ばれていました。さらには、松林に烏が集まって巣を作っていたことから、のちに「烏の森」と呼ばれるようになり、今日の烏森という名の由来になったそうです。この名称は町名として使われていましたが、1932年12月1日に震災復興のため大規模な町名整理が行われ、「新橋」という町名に生まれ変わりました。烏森神社があるのは、現在の新橋2丁目になります。

路地に立ち並ぶ小料理屋

路地に一歩足を踏み入れると、小料理屋や焼き鳥屋などの飲み屋が立ち並びます。

こちらが烏森神社。新橋駅 烏森口から徒歩3分程度という距離ながら、路地裏の目立たない場所にあるため、 つい見落としてしまいそうになります。

烏森神社

新橋の象徴「ニュー新橋ビル」からほど近い場所でありながら、神社の中だけ空気が澄んでいるように感じられ、身の引き締まる思いがします。

参道の両側に立ち並ぶ飲み屋

参道の両側には飲み屋が並びます。一般的な神社では見ない不思議な光景です。

さて、神様へのお参りを済ませたところで、御朱印をいただきます。御朱印は参拝した証として拝受するもの。最初にお参りをするのが御朱印をいただく上でのマナーです。初めて御朱印をいただくとあって、今回は御朱印帳を買い求めました。

烏森神社で購入した御朱印帳

烏森神社 御朱印帳
初穂料 1,000円

黒地の色合いに金刺繍が施されたシックなデザイン。汚れ防止のためのビニールカバーもつきます。

烏森神社のようにオリジナルの御朱印帳を販売している寺社もありますが、取り扱っていない場合も多いです。 御朱印帳以外では御朱印をいただけない寺社もあるため、不安でしたら参拝前にあらかじめ購入しておくと安心です。

いただいた御朱印はこちらです。

烏森神社の御朱印

烏森神社 御朱印
初穂料 500円

赤・黄・青・緑の4色の巴紋と烏をあしらった社紋が押され、目にも鮮やかです。
中央に社名、左に参拝した年月日が記されています。烏森神社では、御朱印をいただくと、無病息災のお守りも一緒にいただけます。また、例大祭やひなまつりの時期などは色味の異なる限定版の御朱印をいただけるそうです。特にひなまつり限定のピンクの御朱印は例年人気が高く、数時間待ち(!)になることもあるそうです。

店舗情報Information

烏森神社
住所:港区新橋2-15-5
電話:03-3591-7865
最寄駅:JR新橋駅 西口・日比谷口より徒歩2分/烏森口より徒歩3分
東京メトロ(銀座線・都営浅草線)新橋駅 徒歩2~3分
URL:http://karasumorijinja.or.jp/

再開発の街を歩く 新橋~溜池山王

烏森神社を出て、虎ノ門ヒルズを目印に「新虎通り」を進んでいきます。「新虎通り」とは環状二号線(新橋~虎ノ門)地上部道路の愛称名です。2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、選手村とスタジアムを結ぶ重要な道路と位置付けられ、道路を賑わいの場として活用する「東京シャンゼリゼプロジェクト」が展開されています。「東京シャンゼリゼプロジェクト」は、パリのシャンゼリゼ通りを模した賑やかな通りに生まれ変わらせようという計画です。 歩道にオープンカフェを設置したり、歴史文化財、愛宕神社の祭りなど地域資源を活用することで、東京のシンボルストリートとしての魅力を向上させようと、様々な試みがされています。

新虎通り

単に「道」としての機能だけでなく、地方の食や名産品のお店、伝統工芸に触れられるイベントを開催するなど、様々な切り口で道行く人を楽しませてくれます。

コラム:マッカーサー道路

環状二号線といえば、「マッカーサー道路」という呼び名の方が馴染み深いという方も多いでしょう。マッカーサー道路は環状二号線の通称名です。連合国軍総司令部(GHQ)マッカーサー最高司令官が、「虎ノ門の米国大使館と湾岸エリアをつなぐ軍用道路の整備を命じた(!)」という俗説が由来になっているといわれています。1946年に都市計画道路として整備が決定して以来、長らく新橋~虎ノ門の約1.4km区間は用地取得が難航し、未整備区間となっていましたが、68年を経た2014年3月にようやく「新虎通り」として完成を迎えました。 「マッカーサー道路」の一部である「新虎通り」、ご承知おきください。

約20分ほど歩いて、ようやく「溜池山王」駅前へ到着しました。道中、見慣れないビルが何棟も建っているのを見て、再開発による街づくりが進んでいるのを感じました。

首都高速都心環状線の真下

ここから首都高速都心環状線の真下を渡って、六本木通りを左手に進みます。このあたりは右手側の通りを一本入るだけで、赤坂の静かな住宅地が現れますので、道はわかりづらく入り組んでいます。真っ白で近未来的な雰囲気のアメリカ大使館宿舎を目印に進み、アメリカ大使館宿舎の広大な敷地を左手にして、右手側に見える2本目の坂「本氷川坂(もとひかわざか)」を上って、ようやく赤坂氷川神社へとたどり着けます。

※掲載の情報は発行月時点の情報であり、現在とは異なる可能性があります。